光の魔法を君に



風の気配で奴の動きを読む。





___来た。







風が動き、止んだ。
まるで、全ての者の動きが止まったように。







身を鉄が貫く音が聞こえる。







真っ赤に染まる手。




「・・・っ・・・」



口から零れる呻き声。
ズルズルと崩れ落ちるあたしの身体。



それを見て口角を上げる奴。





あたしはちょっとだけ微笑んで




「・・・終わりだよ。」



その言葉と同時に、奴の身体から噴き出る血。



「っぐ・・・わあああ!!!!!」


心臓に突き刺さっている輝く2つの剣。
奴は、苦しそうに崩れ落ちて・・・・










「・・・くそ・・・・お前も・・・苦しむがいい・・・!!」


最後に残した言葉が具現化し闇となり、あちこちに吹き飛ぶ。


「!!!」


奴の身体が闇と化し弾け飛んでいく。
最後に残ったのは、




___骨だけだった。





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