光の魔法を君に
「空様、入ります。」
小さなノック。と大きな声。
あぁ、アイツか。と思う。応える前に扉を開けるのはいつものコト。
「・・・・空!夢羽起きた!?」
「鈴、お前はいつもいつも・・・」
__気になるなら、見に行けばいいだろう!
そう思うが、グッとこらえる。
「蘭も言ってるよ。毎日“空ばっかり・・・”って愚痴言ってるよ!」
「・・・蘭が・・・」
ちょっと、恐怖を感じる。
蘭は怒ったら怖いんだ。
「・・・ま、起きたらちゃんと言いなさいよ。私が指導中でもよ!!」
バタン!!と大きな音を立てて公室を出た。はぁ・・・とため息をつく。
海は、俺の側近。
鈴は、騎士団員の団長。
蘭は、メイドの統括者。(夢羽の側近)
愛華は、メイドの班長。(夢羽の側近)
陽太は、総務大臣。
太陽は、魔獣の教育かがり。
みたいな感じでそれぞれこの城で働いている。
まぁ、俺の仕事中に遊びに来るんですけど・・・。
散らかしては、夢羽の事を聞いては、
嵐が去った後のように荒れている俺の公室。
はぁ・・・とため息をついて公務にとりかかった。