光の魔法を君に
あったかい。
体に感じる体温が心地よい。
不意に明るさを感じて手を伸ばす。
貴方の温もりをもっと感じていたいからよ。
「夢羽・・・・」
大切な貴方の名前を口にすれば帰ってくる応え。
「ん?鈴?」
目をあければ、微笑む貴方。
窓から射し込む月明かりが優しく夢羽を照らす。
キラキラと金銀に光る髪は夢羽をより一層儚く思わせる。
「どした?」
「・・・ううん。」
___呼んでみただけ。
そう付け足すと、なにそれ。と笑みを浮かべる。
あたしは夢羽をギュッと抱き締めて
「・・聞いてほしいことがあるの。聞いてくれる?」
涙が視界を滲ませる。
何故だか、わからないけれど。
「うん。」
迷いも戸惑いも感じさせない夢羽の応えに安堵の息が漏れる。無意識の内に力が入っていた。
全部、全部、話すから。
今までごめんなさい____
「____ありがとう。夢羽」
最後にありったけの感謝をこめて、贈る。
「氷華鈴音」
夢羽、貴方の為に一輪の華を。
鈴の音とともに___