お姫様のtrueprince☆

黒原くんにそんなのを観てるイメージは
ちっともわいてこない。

恐ろしいくらいわいてこない。


「ほら、行くぞ?」

「うわっ、やると思ったけど置いて行く
わけね?」

「お前は、俺について来てくれるからな」

「・・・え?」

「なんでもねぇ」


気のせいだろうか?
こうやって一緒にいるんだからついて
いくのは当たり前なのに

黒原くんはとても切ない顔をしていた。


「黒原くん、映画何時から?」

「え、あぁ・・午後からだけど」

「じゃあ、黒原くんの行きたいところへ
行こう!」

「俺の行きたいところ?」

「うん!」


プリンスってやっぱり大変なんだね、
黒原くんは水城くんと同じで自分の意見
を言うのを恐れてる気がする。


大丈夫、

「あたしは着いてくよ?」

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