お姫様のtrueprince☆
[side慧]

もし、もしもの話だ。
いつから藍李を好きだった?

そんなことを聞かれでもしたらきっと
俺には一目惚れってのが合ってるのかも
しれない。


「一人分しかないからお前座ってろ」

本当はもっと優しく言ってやりたいん
だぜ?

だけど、俺の素直な気持ちなんて到底口
には出来ないんだ。


電車はかなり込んでて俺は藍李に密着で
きるこの感じがすげーいいけど。


俺、汗臭くねーかな?とかも思うけどさ。

なんだろこれ、
俺の頭ん中は藍李でいっぱい。


きっと最初で最後のデート。だってさ、
藍李は俺を恋愛とかそんな目では見てない
だろ?


きっと、あいつを見てる・・・。



「え・・・海?」

「そっ、お魚いっぱい☆」


・・・なんでだよ。とか言ってるような
冷たい視線で俺を見る藍李。

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