お姫様のtrueprince☆

「よっしゃ、ここだよな」

「うん、本当にごめんね・・・」

「ばーか、いいに決まってんだろ、
気にすんな・・・な?」



慧はいつものように笑ってあたしの
頭を撫でてくれた。

なんでだろう、慧を好きだって気づいた
あたしはすっごくすっごくわがままな
気がする。

あたしだけの笑顔になってくれたら
いいのに、そんなこと思っちゃうから。


「俺、お前と一回でもデート出来て
嬉しかった。サンキューな」

「・・・え?慧あたし・・」

「好きなやつと上手くやれよ?」

「好きな・・・やつ?
慧っ!」


歩く方向を元に戻した慧をあたしは
呼び止める、だけど慧は止まってくれ
なくて・・・。

あたしは背中を見つめることしか
出来なくて・・・・・・

慧が言ってる好きな人ってあたしに
居るってこと?それとも、慧に居るから
諦めろってことですか・・・・・・?



気づいたばっかりの想いにあたしは
戸惑ってばかりだ。

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