怪奇愛好倶楽部。

「じゃあ、今度こそ俺は帰るからな」

「……わかった」

何事も無かったのが不満なのか、
若干不機嫌に、亮太郎は帰って行った。

「あ、一応カーテンは
 しっかり閉めていた方がいいかもな。
 覗き込まれたりしないように」

ニヤニヤと、嫌な言葉を残して。


言われなくても、しっかり確認している。




~♪♪~♪~

再びベッドで布団にくるまると、
ふいに携帯が鳴った。

この着信音は、姉さんだ。



「もしもし?」

『あ、よかった、まだ起きてた?』

「うん、起きてるよ」

『じゃあさ、もうすぐ家に着くんだけど、
 チャイム鳴らしたら鍵開けてくれない?
 部屋に忘れちゃったみたいで』

「わかった!」

よかった。
これで、家に1人じゃなくなる!

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