怪奇愛好倶楽部。
チュンチュン。
……朝だ。
鳥が鳴いている。
「あ、起きた?おはよー」
「もっとしっかりしろよ」
僕は自室のベッドに寝ていて、
部屋の中には姉さんと
さらに亮太郎がいた。
彼は寝起きの僕に、小言を言う。
「……何で亮太郎居るの?」
帰ったんじゃなかったっけ。
「昨日、要寝ちゃってたから、
家の鍵開けてもらったの」
そういえば彼の家には合鍵を預けていた。
彼の家の合鍵も、我が家に置いてある。
「寝つき早いよな、
少し前まで起きてたのに」
やっぱり彼はにやにやとしながら言う。
「……それは分かったけど、
何で今もいるの?」
「朝までみんなでゲームしてたから!
これからごはん食べたらまたやるよ!
要も一緒にやろうね」
楽しそうに姉さんは言うけれど、
そのゲームのジャンルに、
不安をぬぐいきれない。
「啓吾さんと、
さっき菜月ちゃんも来た所なんだ」
行くだろ?と、亮太郎が言った。
……2人も来てるのか。
「それとね、
今2人でごはん作ってくれてるの」
啓吾の作るお味噌汁美味しいよねーと、
姉さんが言った。
それは知ってる。
でも、きっとゲームの画面を
見ながら食事を摂る事になるんだろう。
どうしようか。
ぐだぐだ着替えていると、
姉さんは先に階下へと降りた。