怪奇愛好倶楽部。

準備は順調に進んだ。

委員長がくじ引きで、
広い多目的教室を勝ち取ってきたので
クラス中は大喜びで、被り物や
段ボールの壁を作ったりしている。

委員長が学級委員長になったのは、
どうやらくじ運がとてもいいから、らしい



それにしても……

皆が張り切っている所為か、
被り物の出来がやたらといい。

こんなクオリティの高い物を
暗闇で見なくて済むんだから、
やっぱり受付でよかった。
改めて、そう感じている。



そうこうしている内に、当日。

何かの評判が良いらしく、
高校の文化祭にしては結構な人が居る。

そして我がクラスのお化け屋敷にも
ちょっとした列が出来たりしている。

……みんな、こういうの好きなんだ……。


素直に楽しめるっていいな。
そんな事を思いながら、受付をしていると
列が途切れた時、
僕の前に見知った顔が現れた。


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