怪奇愛好倶楽部。

「お待たせ!ごめん、遅くなって」

「全然大丈夫だよ!
 今お客さん少ないし、
 話も盛り上がっちゃったし!」

ねー!と、顔を見合わせる2人。
……素顔で見たいです。


「このお化け屋敷、
 学校の怪談とか、この辺の話を元にして
 仮装とか考えたんだって?!」

その話を聞いていたんだと、
嬉しそうな菜月ちゃんの報告。


「あ、そうだったんだ」

道理で、和風なのが多いと思った。

「東海林君、全然聞こうと
 しなかったから、知らないんだよね」

「要君、怖いの嫌いなんですよ」

「やっぱりそうなんだ?
 最初から受付希望してたもんね。

 でもさ、ちょっと位は
 知っといた方がいいと思うよ?
 受付で、聞かれたら困るじゃない!」

……楽しそうにそう言う萩さん。
多分、話したがっている。

「いや、でもさ、この辺のだったら
 姉さんがそういうの好きだから
 多少は知ってるし……」

今日は終わった後、
打ち上げと称して夜まで楽しむらしい。
そうしたら夜道を歩くんだから
怖い話は聞きたくない……

「そうなんだー、
 でもさ、私のしてる格好の
 元ネタとかは知らないでしょ?
 この学校の話だし。

 大丈夫!怖い話じゃないよ!」

……そんなに聞かせたいのだろうか。


< 41 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop