怪奇愛好倶楽部。
「お待たせ!ごめん、遅くなって」
「全然大丈夫だよ!
今お客さん少ないし、
話も盛り上がっちゃったし!」
ねー!と、顔を見合わせる2人。
……素顔で見たいです。
「このお化け屋敷、
学校の怪談とか、この辺の話を元にして
仮装とか考えたんだって?!」
その話を聞いていたんだと、
嬉しそうな菜月ちゃんの報告。
「あ、そうだったんだ」
道理で、和風なのが多いと思った。
「東海林君、全然聞こうと
しなかったから、知らないんだよね」
「要君、怖いの嫌いなんですよ」
「やっぱりそうなんだ?
最初から受付希望してたもんね。
でもさ、ちょっと位は
知っといた方がいいと思うよ?
受付で、聞かれたら困るじゃない!」
……楽しそうにそう言う萩さん。
多分、話したがっている。
「いや、でもさ、この辺のだったら
姉さんがそういうの好きだから
多少は知ってるし……」
今日は終わった後、
打ち上げと称して夜まで楽しむらしい。
そうしたら夜道を歩くんだから
怖い話は聞きたくない……
「そうなんだー、
でもさ、私のしてる格好の
元ネタとかは知らないでしょ?
この学校の話だし。
大丈夫!怖い話じゃないよ!」
……そんなに聞かせたいのだろうか。