怪奇愛好倶楽部。
「だからね、赤い浴衣を文化祭で着て
告白すると、何故だかその少女が
応援してくれて、2人は
末永く結ばれるという事です!」
それがこの学校の怪談2つ目らしい。
「私の仮装はそれをモチーフにしてるの!
別に、告白はしないんだけどね」
……その恰好で告白は、
色々と問題があるだろう。
このクラスには喜ぶ奴もいそうだけれど。
「そうなんだ……。
ところで、そろそろ戻ったら?」
階段付近から、声が聞こえる。
きっとお客さんだろう。
「あ、そうだねー。
その前に、1枚写真撮ろうよ!」
萩さんはカメラを取り出した。
……どうやら、菜月ちゃんと並んで
心霊写真を撮りたいらしい。
「……じゃあ僕、シャッター押すよ」
そうして、2人の写真を撮った後に、
「折角だから、東海林君も一緒に!」
と、そう言われ、しかし
上手く入らないなーと苦戦していると
いつの間にやらお化け屋敷の中から
他のクラスメイトが続々と出てきた。
そして結局みんなで何枚か写真を撮った。