怪奇愛好倶楽部。
ぽた、ぽた。
そんな感じだった、傘に落ちる雨音が、
さっきよりも強まっているようだ。
心なしか、傘を持つ手の負担も大きい。
さらに、視界も何だか薄暗く……
あれ?空は、そうでもない。
小降りのまま、遠くの方はまだ明るい。
じゃあ、どうしてだろう?
ぽと ぽと ぽと
水音は、きっと僕の背後からしている。
小さい頃から
心霊現象というか、怪奇現象というか、に
不本意ながらも出くわす事の多い僕は、
嫌な予感がしながらも恐る恐る振り向いた
……何も、居ない?
よかった!
気のせいだったんだろう。