彩-aya-1
後で、ショウゴ達にお礼言わないとな。
「アヤ様?」
ヤナギの声が掛ったのと同時だった。
「お待たせ致しました。お熱いのでお気を付け下さい」
料理が運ばれて来て、やっと淚が引っ込んだと思った。
平気な振りしてヤナギを見ると、「大丈夫ですか?」と心配そうな顔であたしを覗いて来る。
どうやら、ヤナギにはあたしの事はお見透かしの様だ。
その行為に再び涙腺が緩んで、
「さ、食べようか!!」
ヤナギに微笑んだ。
ヤナギは心配そうな顔をしながら、
「じゃあ、頂きます」
優しく微笑み、料理を口にした。