彩-aya-1
要するに、この学校は“ルール”などないらしい。
「あー…、ありがとう」
適当に返事をし、舞台で誰も聞いてないのに一生懸命喋るお爺さんに目を向ける。
あの人が、理事長。
昨日あたしを此処へ招待した爺。
可哀想で、見てらんない。
……いつか此処、潰れるんじゃないか。
“いつか”じゃなくて近いうちに。
「それでアヤちゃんがなんで此処来たの?」
あ、うん…。
そこ聞いちゃう?
コイツ、痛いとこつくな。