変人バカレシ!
[彼氏おるんかぁー
まぁ そんだけ可愛かったら
当たり前やわな。]
[あの・・帰ります]
今は、
1人になりたい。
[待って!]
立ち上がろうとした、
あたしの手を
久藤さんが ぎゅっとつかむ。
[俺っ あんたのこと
好きやねんけど!]
え?
この人、今・・
「好き」って言った・・?
[・・冗談?]
[冗談ちゃう!
なんつーか・・
一目惚れしたんや・・あんたに]
一目惚れ・・?
恥ずかしそうに
顔を俯かせながら、
頭をポリポリとかく久藤さん。
あたしは、
どうしたらいい?
分かんない・・
[・・帰ります]
[あっ・・]
何かを、言いかけた久藤さんを
残して
あたしは 交番を出た・・―。