彩−aya−2
「………アヤちゃん、放してみたら?」
「へ?」
声に振り返ると、苦笑してるショウゴがヨウスケを見てて、
「あっ! そうだった!!」
ヨウスケの頬を引っ張ってる事を思い出した。
……半分忘れてたや。
だからか、日本語を喋れてなかったのは。
放したとこが少し赤く腫れてて、ヨウスケはそこを擦りながら、
「今日の暴走、俺の後ろに乗る?って聞いてんの!!!」
……心なしか、少し怒り気味だった。
ってか、ヨウスケ。
君はあたしを殺したいのかね?
暴走族特有のスピードでガンガン走る癖に、そんな危険を冒してまで……後ろに乗れ、と?