彩−aya−2
限界
………ぎ、ギブ。
キツイ。
「……す、すみません」
「はい??」
「ちょ、ちょっとペースを…」
「あれ? もうちょっと上げた方がいい? じゃあ、しっかり座ってな!!」
はいぃい!!??
ちょ待て!!
アホじゃねぇの!?
ってかバカじゃねぇの!!?
「んぐっ…!!」
運転手の言葉通りにスピードアップした車は、あたしの内臓を置き去りにしちゃうんじゃねぇの?ってくらい早く進んでて、ハッキリ言うと酸素がない。
……やべぇ。
喉まで来てる。
………気分、悪ぃ。
丁度、あたしの携帯が鳴った。