彩−aya−2



でも運転手は容赦ない。


無理。

ホント無理。


………これなら絶対ユウキでもヨウスケでも誰でもいいから、バイクの後ろに乗っけて貰えば良かった。



そんな後戻りできない願いを抱きながら、前部座席に座り直し、外を眺めた。


段々と景色を確認出来る様になったのは、あたしが慣れたのか。



あたし凄いな。


でも喜べないのは、今と言う状況を全然楽しめてないから。



………吐きそう。


もう限界に近付いた頃だった。


車が止まった、様な気がした。



ううん、確実に止まってる。



そして、……怒鳴り声。


……怒鳴り声!!!?



もしかして警察に捕まっちゃった?



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