彩−aya−2
「……無理だったら何で言わねぇんだよ」
そんなあたしに、ハヤトが呟く。
でもあたしはハヤトを見る気分じゃなくて、袋を持ちながら足元を見る。
ってかさ、無理だったらって…。
あたし聞いてねぇじゃん!!
まさか車で暴走だなんて思わなかったんだよ!
……なんて言う気分じゃなくて、
「………ごめん」
素直になってやった。
ホントは反抗したい、けど危ない。
ハヤトは今、臭くて汚い筈のあたしに気持ち悪がらずに、接してくれてる。
今回はそれにめんじ、許してやった。
「………どうする? 倉庫戻るか?」