彩−aya−2




「……無理だったら何で言わねぇんだよ」


そんなあたしに、ハヤトが呟く。


でもあたしはハヤトを見る気分じゃなくて、袋を持ちながら足元を見る。



ってかさ、無理だったらって…。


あたし聞いてねぇじゃん!!



まさか車で暴走だなんて思わなかったんだよ!


……なんて言う気分じゃなくて、


「………ごめん」


素直になってやった。


ホントは反抗したい、けど危ない。



ハヤトは今、臭くて汚い筈のあたしに気持ち悪がらずに、接してくれてる。



今回はそれにめんじ、許してやった。


「………どうする? 倉庫戻るか?」




< 59 / 83 >

この作品をシェア

pagetop