彩−aya−2




あれ? 


そう言えばなんであんなとこにハヤトが居たんだろ。


「………ハヤト、」


「あ?」


「なんであんなとこに居たの?」


「あ?」


「………なんであたしが気分悪いって事に気付いたの?」



そんなあたしにハヤトは「あー…」と煙を吐き、


「……おめぇが取らなかったからだろ」


……意味不明な言葉を口にした。


そう言えば、さっきも“取れ”とかなんとか言ってた。



一体何の事だ?


これも暴走族特有の業界語なのか?


「……ん…と……。取れ、って?」



そう聞いたあたしに、ハヤトは少し眉間に皺を寄せた。




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