彩−aya−2
こいつ…怒りっぽいな。
「……これだ。
オメェが取らなかったから、エイに連絡した。そしたらアイツが何もねぇゆーから、確認する為にあっちに呼び出した」
そう言ったハヤトの手にはあたしの携帯。
それでか。
って事は、あのしつこい電話の相手はハヤトだったという事で、
「ん? なんで電話したの?」
話の途中だけど、喉がカラカラなあたしはオレンジジュースを口にした。
そんなあたしに、ハヤトは小さな溜息を吐き、
「……もういい。終わった事だ」
実に興味を引く言葉を口にした。
そんな事言われたら、超気になる。
でもこれ以上口を聞いたら、危ない。
ハヤトの空気がそう伝えてる。
「……ふーん」
何も気にしない様にそれを口にするのがやっとだった。