彩−aya−2
ナミダ
「アヤ? どーしたの?」
ヨウスケが首を傾げ、不思議そうにあたしを見る。
カズマは珍しくバイクの雑誌からあたしに視線を向けてる。
「………言え」
ハヤトはいつも通り。
だけど何処か優しくあたしを見てる。
そんな三人に、ショウゴの事を気にしてる様子などなかった。
ってか、これが当たり前の様な態度で、言葉が中々出てこなかった。
これって普通の事なの?
ショウゴは毎回こんな夜まで暴走を楽しんでるのだろーか。
……ホントは人様に迷惑を掛けるけど、今となってはその方を願いたい。
「……ショウゴは?」
恐る恐る呟いた言葉に、三人は「は?」って顔をする。
その顔があたしをバカにしてるみたいで、少し苛ついた。