ヘタレの恋
普段両親の仕事を手伝っているので、オレにとって学校行事の企画はそんなに難しいモノではない。

「はい。出来たよ。」

「え?もう?」

二宮は驚きながらオレから日程表を受け取り、内容に目を落とす。

「去年の反省点から問題点を洗い出して、その上で日程表を組み直したから大丈夫だと思う。」

「・・・ありがとう。」

内容を確認してから二宮は嬉しそうに笑った。

不意打ちの笑顔で、オレの顔が熱くなるのがわかる。

「別に。」

オレは二宮を見ていられず視線をそらした。

二宮は、オレの恋愛対象にはならないんだ。

そう思っていても聞かずにはいられなかった。

「オレって頼りない?」

「え?」

少しの沈黙。

「え?違う!!そんなんじゃなくて!松崎くんには申し訳ない事ばかりで、すごく手伝ってもらってて感謝してるよ!」

慌てて弁解する二宮にもう一度視線を戻す。

そんな二宮が可愛くて、さっきの悔しい?気持ちが解けていく。



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