ヘタレの恋
オレって単純。

「あの?」

戸惑う様にオレを見る二宮がいた。

そして、ようやく気がつく。

オレが二宮をジッと見つめていたことを。

急に顔が熱くなる。

今のオレの顔は真っ赤だろう。

そしてオレの態度は、二宮にはさぞかし挙動不審に映っているだろう。

「も・・・もう、終わりだよな。」

「え?うん。後は日程表を先生に渡すだけだから。」

オレは急いで帰る準備をし、鞄を持つ。

「じゃあ、先に帰るから。」

「うん。ありがとう。」

二宮がにっこり笑った。

また、オレの顔が赤くなるのがわかる。

ヤバい。

二宮をもう一度見る事も出来ず、慌てて教室を出た。



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