ヘタレの恋
学校までの道のりはあっという間だった。

「一緒に来てくれてありがとう。私と同じ出身中学の子がいなくてちょっと緊張してたんだ。」

照れたように笑う。

その笑顔が可愛くて、自分の顔が赤くなるのがわかる。

もう少し一緒にいたい。

「同じクラスになれるといいね。」

「そうだね。」

神様、どうか彼女と同じクラスにしてください。

祈るような思いで、クラス分けの表を見る。

1年A組に自分の名前を見つけた。

それから、すぐに彼女の名前を見つける。



同じクラスだ!!



嬉しくて彼女を見ると、彼女も同じようにオレを見ていた。

「同じクラスだね。1年よろしくね。」

そう言って、とびきりの笑顔を見せた。

一気に心臓が高鳴る。


ああ、神様。運命の出会いをありがとう!!

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