I'll give…
「母さん。学校サボって帰って来たのは、母さんに頼みがあるからなんだ。」
「頼み?何よ、それは。」
私も聞いてないよ、そんな話…。
彼は何を言い出すのだろう。
「こいつも一緒にここに住んでもいいかな?」
「「は?」」
お母さんと私の言葉が見事にハモッた。
いや、それは今どうでもいいんだけど!
何言ってんの?
私がここに、住む?!
「ちょっと、私そんな話聞いてないんだけど!」
「そりゃ話してねーもん。」
しらっと言う彼。
なんでこんなにクール(?)なのっ!
「千草、お母さんは別にいいけど、あんたからちゃんとお父さんに話すのよ?」
「わかってる。今日帰って来たら話す。」
おいおいおい。
私を置いて話がどんどん進んじゃってるじゃない。
当の本人の意見は無視なの…?
< 23 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop