I'll give…

「とかなんとか言っちゃってー！千草が『関係ない』って言う時は照れてる証拠でしょ？」
「うっ…うるせぇな！」
そう言った彼の耳は真っ赤に染まっていた。
あ、彼も恥ずかしかったんだ、
同じ気持ちだったんだ、
と安心した。
「どうせ『名前で呼んで』とか言ったんでしょ？」
？！！
なんで知ってるんですかー？！
「なっ…母さん、立ち聞きしたんじゃねーだろうな！」
「してないわよ。なんとなくそう思っただけ。あんたの考えてることなんてお見通しなのよ！」
すごーい…。
母親って、子どものことなんでもわかるんだなぁ…。
私のお母さんも、
私のことわかってくれてたのかな？
「もう８時過ぎてるわよ。そろそろ出ないと遅刻じゃない？」
私も彼も朝ごはんを食べ終え、
急いで家を出た。
「「いってきまーす！」」