I'll give…
「小町、大丈夫だったか?」
千草が私に手を差しのべながら言う。
その千草の笑った顔が
さらに私を安心させた。
私は手を取って立ち上がろうとしたが
………あれ?
「腰抜けた…?」
「はぁ?何してんだよー。」
千草はそう言いながらも、
笑って私の頭をクシャクシャと撫でた。
「しゃーねーな。ほら、乗れよ。」
私に背を向けてしゃがむ千草。
え、これは…
「早く。立てねーんだろ?乗れって。」
もしや、おんぶ?!
「私、重いよ…?」
「そんなん今どーでもいいから!乗れ!」
命令された…。
そんな千草に負けて、
私はおとなしく千草におんぶしてもらった。
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