I'll give…
私は千草に肩を抱かれながら家に帰った。
玄関に入ると、
すぐに碧さんが駆けつけてきてくれた。
「小町ちゃん!千草に、届いたのね。」
碧さんは微笑んで私の頭を撫でた。
「はい。碧さん、ありがとう…。」
涙でぐちゃぐちゃだったけど、
今の精一杯の笑顔を碧さんに向けた。
すると、碧さんも笑ってくれた。
「おいおい。何の話だよ。」
あ、千草だけ置いてけぼりだ。
なんて言えばいいんだろう?
「女同士の秘密よー。さ、小町ちゃん。中に入りましょ!」
そう言って、碧さんは私をリビングに連れて行った。
後ろを振り向くと、
千草がまぬけに口を開けてつっ立っていた。
カッコいい顔が台無しじゃん…。
「意味わかんねーよ!!」
そんな千草の叫びが聞こえたが、
私と碧さんは顔を見合わせて無視した。
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