AZZURRO
「何を戸惑っている?」


妖艶な声が響いたかと思うと

黒髪をなびかせながら
ブレイクが部屋に入ってきた

侍女たちが一気に隅に下がり跪く


「支度が遅いから来てみれば…
何をわめいている?」


挑発的な言い方に
雪乃は思わずカッと睨みつけた


「わめいてなんかない。
ただ、このカッコは暑いから…」


「あぁ…そう言うことか。
お前はこの国をまだ知らなかったな。」



すると
突然ブレイクは雪乃を片腕で抱きあげた


「ちょっ!!?」


驚く雪乃をしり目に
そのまま部屋を後にする


「降ろして!自分であるく!!」

抵抗しても
びくともしない強靭な腕…


「大人しくしショールをかぶれ。
さもなくば…肌が焼けただれるぞ?」


「え?!」





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