AZZURRO
そして
一人残ったパルトが雪乃に入室を促す

「どうぞ。」

促されるまま室内に入ると
前いた所とは比べ物にならないくらいに
豪華な室内に圧巻された


細かな装飾彫りが施された大理石の壁

立派な木製の天蓋付きベッド

長椅子と簡易テーブルのセットに

大きな出窓には
腰かけられるように
絨毯とクッションが備えてある


「…す…ごい…。」


「本来ならば皇族の方々が使用するお部屋ですが
殿下はよっぽど姫君が気いられたのでしょう…。」

どこか嬉しそうに話すパルト
整った顔には笑みが浮かんでいる


「あの…パルトさんはどうしてここに?」

「私は姫君の護衛です。」

「護衛?監視ではなくて?」


「監視?なぜ?
殿下の側室の姫君に監視が必要なのでうすか?」


「側室!!!!???」


雪乃は思わず怒鳴っていた
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