AZZURRO
「アレクサ帝国の繁栄に。」

杯を天に差し上げて
一気に中身をブレイクが飲みほした


何も起こらない様子を見て

雪乃も口を付ける

「ただの果実酒だ。
さあ、たくさん食べろ。」


ブレイクは今までにないくらいに
機嫌がよく感じられた


雪乃は
薄々ではあるが
その理由は検討が付く



「…私を攫った理由はこの為だったんだ。」


口を衝いて出た言葉に
ブレイクはゆっくり口角を上げた


「お前はこの国をどう思う?」


「どう…って…。」


「アルヴェス帝国とは雲泥の差か?」

国民の生活を言っているのだろうか?
雪乃は返答に困っていた
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