AZZURRO

懐刀


『…クリス様…』


突然聞こえた雪乃の声に
クリスは
ハッと目を覚ました



「…ユキノ…?」


その瞬間
雪乃にかけた自分の加護が
消えている事に気づく


…やはりバレてしまったか


ブレイクは火の民の子孫
私の加護などは…効かぬか…


「クリス様?
いかがなされました?」


ジャンの声に
自分が湯船の中にいた事を思い出したクリスは
慌てて湯から出た

脱衣所に控えていたジャンが
心配そうにクリスを見る


「また
ユキノ様の事をお考えになっていたのですか?」

< 167 / 319 >

この作品をシェア

pagetop