AZZURRO
城内はいつもとは違い
兵や他国の来賓、貴族たちで賑わっていた


大広間から続くバルコニーと中庭は
色とりどりの花で飾られ
いつもの豪奢な雰囲気とは違い

華やかで輝かしい空間になっていた


「…すご…い。」


着飾った貴族や他国の要人・来賓の姿に
雪乃は圧巻され

気がつけば
クリスのマントを握りしめていた


「臆することはない。
ここにいる全ての姫や貴族の娘より
そなたが一番輝いている。」


そんな姿にクリスがそっと雪乃の
耳元でささやくと
雪乃の顔はみるみる間に赤く染まった


「そ、そんな事ないです。」


「なぜ?
私の言葉は信じられないか?」


ズイッと迫ったクリスの顔に
雪乃は身をそらすが
クリスの腕が腰に絡みつて
断固としてそれを拒否する


もう
なんで?!


最近本当にスキンシップ多いよ…

外人だから?


雪乃が慌てふためいていると
思わぬところから助け船が飛んできた
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