AZZURRO
「なんだ?」
「マリモをお貸しください。」
ジャンの言葉に
一瞬考えたクリスだが
すぐに
ジャンの考えを理解し
表情を崩した
「…マリモの嗅覚を利用するのか?」
「御意。
マリモは今やしっかりと調教された獅子。
強力な軍人と変わりませぬ。
それにユキノ様への忠誠と賢さは
今回、最高の力になるかと。」
「しかし
町中に獅子を放てば住民は混乱するぞ。」
「はい。
ですから、クリス様の近衛兵の紋章を
貸していただきたいのです。
紋章がある限り
マリモは皇族直属の兵士ということになり
むやみやたらに恐れられたり
危害を加えられることは無いでしょう。」
ジャンの相変わらずの思考の良さに
クリスはクスッと口角を上げた
「ならば
好きに紋章を使うがよい。
この一件お前に全ての指揮を任せる。
…ユキノを頼む…。」
らしくなく
真剣な表情を見せたクリスにジャンは
しっかりと頷く
「必ずや、ユキノ様をお連れいたします。
そして
裏に潜む大ネズミも
引きすり出して御覧に入れましょう。」
最後に意味深な笑みを残して
ジャンは下がって行った
裏に潜む大ネズミ…か…
フッと
表情を緩めると
クリスはまた
談笑の輪に戻って行った
「マリモをお貸しください。」
ジャンの言葉に
一瞬考えたクリスだが
すぐに
ジャンの考えを理解し
表情を崩した
「…マリモの嗅覚を利用するのか?」
「御意。
マリモは今やしっかりと調教された獅子。
強力な軍人と変わりませぬ。
それにユキノ様への忠誠と賢さは
今回、最高の力になるかと。」
「しかし
町中に獅子を放てば住民は混乱するぞ。」
「はい。
ですから、クリス様の近衛兵の紋章を
貸していただきたいのです。
紋章がある限り
マリモは皇族直属の兵士ということになり
むやみやたらに恐れられたり
危害を加えられることは無いでしょう。」
ジャンの相変わらずの思考の良さに
クリスはクスッと口角を上げた
「ならば
好きに紋章を使うがよい。
この一件お前に全ての指揮を任せる。
…ユキノを頼む…。」
らしくなく
真剣な表情を見せたクリスにジャンは
しっかりと頷く
「必ずや、ユキノ様をお連れいたします。
そして
裏に潜む大ネズミも
引きすり出して御覧に入れましょう。」
最後に意味深な笑みを残して
ジャンは下がって行った
裏に潜む大ネズミ…か…
フッと
表情を緩めると
クリスはまた
談笑の輪に戻って行った