AZZURRO
父なる神ゼムスと
その四人の娘の女神たちによって
守られる
風の民が治める
アルヴェス帝国
その
帝国史上最も賢帝といわれた
皇帝陛下傍に
象牙色の肌と
漆黒の黒髪をもった
妻が立后するのは
もう少し先の話
「皇后陛下はこのお色がお好きですね。」
「ええ。
この色はアッズーロ…。」
「アッズーロ?でございますか?」
「…この世界には無い言葉ね。
私のいた世界ではイタリアという国の言葉で
『青よりも深く濃い碧』の意味を持つの。」
「左様でございますか…。」
「ええ。
あの方の瞳と同じ色…。」
皇后はそう言って
遠くの空を見つめていた
完
その四人の娘の女神たちによって
守られる
風の民が治める
アルヴェス帝国
その
帝国史上最も賢帝といわれた
皇帝陛下傍に
象牙色の肌と
漆黒の黒髪をもった
妻が立后するのは
もう少し先の話
「皇后陛下はこのお色がお好きですね。」
「ええ。
この色はアッズーロ…。」
「アッズーロ?でございますか?」
「…この世界には無い言葉ね。
私のいた世界ではイタリアという国の言葉で
『青よりも深く濃い碧』の意味を持つの。」
「左様でございますか…。」
「ええ。
あの方の瞳と同じ色…。」
皇后はそう言って
遠くの空を見つめていた
完