AZZURRO
「どんな理由はあったとしても
法を犯してはならない…。

解るな?

よってケシャには通例どおり…」


「待ってください!!」


クリスの言葉を
雪乃がさえぎった


そこにいた誰もが
驚き雪乃を見つめる


雪乃は
ケシャを庇うように
クリスの前に跪いた


「お願いします。
どうかケシャを極刑にしないでください。」


「ユキノ…。
何を言っているんだ。
罪を犯した者は罰せなくてはならない。」


「それは解っています。

罪は罪です。
でも、家族を想うなら
情状酌量の余地を与えてあげてもいいじゃないですか?

ケシャはもう二度と罪は犯さないと誓わせます。
だから…どうか…ご慈悲を…お願いいたします。」
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