AZZURRO
誘拐騒動
宮殿に来て早一週間
雪乃は毎日の手もちぶたさから
クリスの書斎にあった本を読むようになった
アルヴェスの歴史や皇族の家系図
軍略など幅広い本を読んでいた
「んー…。
本にも飽きたな…。」
休憩もかねて
雪乃は宮殿の外に出る
むろん
外出は禁止されているので
敷地内をぶらぶら歩くだけ
しばらく歩いていると
「ユキノ様?」
ふと後ろから声がかかった
振り返ったそこには
長髪の男の姿があった
その男の髪は
赤毛で瞳も髪と同じ赤みがかっていた
「あなたは…?」
不審げな表情を浮かべる雪乃に
男は跪く
「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。
クリス様の近衛兵長官を務めております
ポールと申します。
以後、お見知りおきください。」
切れ長の目が
にっこりとほほ笑んだ
「あ、雪乃です。
よろしくお願いいたします。」
雪乃も頭を下げる
「もったいないお言葉。
恭悦至極にございます。」
雪乃は毎日の手もちぶたさから
クリスの書斎にあった本を読むようになった
アルヴェスの歴史や皇族の家系図
軍略など幅広い本を読んでいた
「んー…。
本にも飽きたな…。」
休憩もかねて
雪乃は宮殿の外に出る
むろん
外出は禁止されているので
敷地内をぶらぶら歩くだけ
しばらく歩いていると
「ユキノ様?」
ふと後ろから声がかかった
振り返ったそこには
長髪の男の姿があった
その男の髪は
赤毛で瞳も髪と同じ赤みがかっていた
「あなたは…?」
不審げな表情を浮かべる雪乃に
男は跪く
「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。
クリス様の近衛兵長官を務めております
ポールと申します。
以後、お見知りおきください。」
切れ長の目が
にっこりとほほ笑んだ
「あ、雪乃です。
よろしくお願いいたします。」
雪乃も頭を下げる
「もったいないお言葉。
恭悦至極にございます。」