AZZURRO
その時
ポールの手にしていた布の袋が
ごそごそとうごめいた


「それは?」


興味を惹かれた雪乃がたずねると
ポールは思い出したように取り出した


「ああ。
つい先ほど東の密林で拾いました。」


そして
引くろに手を突っ込み
ゆっくりと引きぬく

そのこには

「猫!!?」

キャラメル色の
少し大きめの猫がいた

「ユキノ様…
これは獅子でございます。」


ポールの言葉に目を丸くする

「獅子って…ライオン!?」

言われてみれば
普通の猫とは違って
足も太いし
耳も丸く感じる

でも…

雪乃は初めて見るライオンの姿に
興奮と喜びを隠せなかった
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