桜咲く恋
病院から抜け出し庭に来て一本の大きな木の前に止まる。



「また大きくなっている?」



木の幹に手を当てて木に話しかける。



端から見たら木に喋りかけるなんて馬鹿らしいけど・・・・


あたしにとって・・・・この木は外での唯一の友達。



「また看護士さんに怒られちゃったよ・・・・


ただ外に出たいだけなのにね・・・・」



外に出て感じるのは、


風の匂いとか木の葉のせせらぎ


病院の中にずっといるあたしには感じられない感覚。




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