桜咲く恋
「雅!!行くわよ!!」



雅ちゃんのお母さんが大きな声で言う。



「はぁい!!じゃあっまた今度遊びに来るからね!!」



手を降って走り出していくのをあたしは精一杯の笑顔で送り出す。



"また今度"と言う言葉は嘘。



誰だって退院したらここの病院には来なくなる。



「お前も寂しいか?」



木に手を当てて喋る。



「また一人ここからいなくなっちゃったよ・・・・」



あたしは時々思うんだ・・・・


ここから先・・・・あたしには・・・・


牢獄という病院に生きている間もずっといなくてはいけない。



あたしには自由というものがない




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