*片翼の天使*
翌日、中間試験1日目。
今日は、現代文と日本史と、数学と、英語の試験がある。
みんな必死に勉強している。
朝から、教室の空気がピリピリしていた。
「おは……なっ!? 」
そして、教室に入ると、すでにあたしの席には、人だかりが出来ていた。
「おはよ。
ナズナに勉強を教えて貰いたくて、みんな待ってたみたいよ」
カリンが、あたしの肩を叩く。
「おはようございます。ナズナちゃん、朝から大人気ですね」
「嬉しくねーよ」
朝から、賑やかすぎるだろ。
あたしは低血圧なんだ。もう、ほっといてくれ。
……しかし、ほっといてくれる訳もなく、あたしの周りはたちまちクラスメイト達でいっぱいになった。
その後、5分ぐらいで朝のチャイムが鳴り、みんな席に戻った。
「……助かった」