*片翼の天使*
「ハルト様、夏休み部活いっぱいあるんです? 」
「まぁな!
夏の大会があるし! 」
「ハルト様、レギュラーに選ばれたって本当ですか? 」
「おう!」
「すご~い! 頑張って下さいね! 」
モモカは、さっきとは違い、凄く笑顔だ。
「へぇ~王子スゲーじゃん! 」
王子って以外とバスケ上手かったんだな。
「おう! ありがと! 」
「ねぇ~ところでさ、ハルト様、夏休み暇なとき、うちらとどっか遊びに行きませんか? 」
「ナズちゃんも? 」
「うん!
他の子も、誘って! 」
「はぁ? なん……」
あたしは、モモカに口を塞がれ、ジタバタした。
「いいよ」
王子は、にっこり笑う。
あたしは、よくねーよ!
周りの女子達まで目がハートになる。
「じゃあ、また連絡するね! 」
満面の笑みをこぼすモモカ。
「おう! 」
すると、同じクラスのユウキがやって来て、
「ハルト、 ちょっと来てくれ」
「おう!
じゃあまたな! 」
「はい」
モモカは、笑顔で手を振り、あたしを解放した。