龍輝
「先生!久しぶり♪♪」
先生は、少しぽっちゃりしたおばちゃん。
いつもの様に抱きつくと
笑いながら受け止めてくれる。
私にお母さんがいないから、先生がお母さんみたいにしてくれる。
ほんとは、ダメなんだろうけど…
家の事とか心配してくれたり、私に料理を教えてくれたのも先生。
すごくすごく大好きな先生。
「あら、機嫌良いわね!何か良いことでもあったの?」
「んー?ないかなぁー…。
でも、今日凄く暑くて、フラフラしながら歩いてたら、兄貴たちの先輩が送ってくれたんだよ!」
あの外を歩いてたら、死んでたな…
暑いの苦手だもん。
由貴さんに感謝しなきゃ。
「ふふふ。だから機嫌が良いのね、
どう?その人かっこよかった?」
「うん?かっこいいけど…」
優しいけど、なんて言うのかな?
人の部屋に入ってくるし、腕掴んでくるし…
変態にしか思えない。
「え!かっこいいの?じゃ、友華ちゃん頑張らなきゃ♪!」
え?頑張る?なにを?
なぜか、由貴さんの、事を思うと顔が熱くなっていく…
あれ?
先生は、笑って「あと10年早かったらなぁ。」なんて言いながらお茶を淹れてくれている。