気付いたら、悪魔の腕の中。


 ただ・・・あたしとゆうちゃんが幼なじみだって知ってる人は少ない。

 だから、その質問が不思議でしかたなかった。



 「別にそんなじゃないよ」


 ごめんね、結城くん。
 ゆうちゃんは、あたしと幼なじみだってバレるのを嫌がる。
 なるべく、誤魔化すように努力しなくちゃいけない。





 「ふーん、嘘つくんだ」





 「へ?なんで?!」




 嘘?な、なんでバレたの!?

 こう言っちゃなんだけど、このことを誤魔化すのは慣れてるのに・・・





 「ふ、簡単に引っかかってやんの」


 「はい?」


 「カマかけたんだよ」


 ・・・さすがカリスマ。
 あたしより何枚も上手みたいです。

< 18 / 89 >

この作品をシェア

pagetop