気付いたら、悪魔の腕の中。


 家に着いたとき、心臓が苦しくて逃げ出したくなった。


 「環、早かったわね?」



 お母さんが優しい笑顔をこちらに向けた。今日は大切な日。



 お姉ちゃん。
 あたし、高校生になったんだよ?もう心配しなくて大丈夫だからね。

 自分の隣の部屋のドアをゆっくり開けた。





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