気付いたら、悪魔の腕の中。


 「…俺は、「あたしは!」


 感情が溢れ出してとまらない。ごめんね、ゆうちゃん。

 もう我慢の限界なんだ。




 「あたしは…ゆうちゃんが好きなのに!結城くんとだって…ゆうちゃんのために…なのに、なのに、なんでわかってくんないの!?」



 顔がグチャグチャだろうと、今日がお姉ちゃんの命日だろうと言うしかないの。



 「タマ…ごめん」



 そんな顔で謝るなんて卑怯だよ…。どうして、どうしてゆうちゃんが泣きそうな顔するの?


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