気付いたら、悪魔の腕の中。
scene[8]
目を開けると、ただただ青空が広がっていた。
ここは、どこ・・・?
あ、屋上か。
覚醒し始めた意識の中で確かにあたしは、何か温かいものに包まれている感覚に気付いた。
「たま・・・」
甘く切ない声がする。
あたしの聞き間違いじゃないんだとしたら・・・
「ゆ・・・う・・・ちゃん?」
「ん」
これ・・・夢なのかな?
だって、ここにゆうちゃんがいるはずない。
あたしは目を閉じた。