気付いたら、悪魔の腕の中。


 「は、はあ?」



 何勝手なこと言ってんの…?

 てかさっきから言ってることめちゃくちゃだよ!意味わかんない!





 「俺には、もうお前しかいねんだよ」



 こんな弱々しいゆうちゃんいつぶり?まるで昔に戻ったみたい。




 「あたし…お姉ちゃんの代わりでもいい」

 気づけばそんなことを口走っていた。




 「それはムリ」




 「…だよね」




 「お前はお前だろ?環」





 ゆうちゃんがフワリと笑った気がした。ほんの一瞬だったけど。


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