アネモネ
(彰SIDE)
「で、何したわけ」
「‥何が。」
「おかしいっての、お前。」
伊達に3年もつるんでないからか、
俺の様子に何となく怪訝な表情をする。
「‥‥別れた」
自分の口から出すのは何とも切なかった。
「‥は?」
「何回も言わせんな」
「別れたって、‥‥どの女と?」
「は?」
「いやだって、お前、最近ご贔屓にしてるのっつったら、2組のエリナちゃん、ユウちゃん、3組の栄田さんに、同じクラスのサエちゃん、ミユちゃん、平野さん、あとはー‥、ああ、くそ思い出せねえ!」
いいよ、思い出さなくて。
(ていうか、よく覚えてるな)
「紫音、と別れた」
「‥はあ!?お前紫音ちゃんと別れたの!?」
「フラれた」
「ああ、納得。」
「てか、なんでそんなに驚く。」
その問いに海は本気で紫音ちゃんのこと好きだったみたいだから、としれっと答えた。
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